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中国茶は6種にわけ、茶壼もその数だけ用意します。

摘み取られた瞬間から茶の葉は、含まれた酵素が酸素と反応したり菌類の作用によって、発酵が始まります。
多様な中国茶は、発酵の違いで六大茶に分類されます。
緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶の六つに分類されます。
日本の茶道は抹茶を用います。抹茶は緑茶を粉にしたもので発酵はしていません。
その他のお茶も発酵したお茶はありません。
しかし、中国茶は発酵した茶が一般的なので味も香りも様々で茶の種類だけあります。
お茶の値打ちは何といってもその味と香りです。純粋なその味と香りを楽しみたいものです。
でも種類の違うお茶の香りが混ざったお茶では、せっかくの香りを楽しめません。
ですから、お茶を淹れる際には細心の注意が必要です。

茶器とは、茶碗や急須のことです。

お茶をいただく場合に欠かせない道具が茶器です。
茶碗や急須のことですが中国茶の場合、茶器というと茶壼(急須のこと)を指します。
普通の茶壼は、釉薬(うわぐすり)がかかっていますから、味や香りが茶壼に残ることはありませんが、これからご紹介する茶壼には釉薬はかかっていませんので香りがつきやすいのです。
それで香りの強い青茶(烏龍茶)・紅茶・黒茶(プーアル茶)用には茶壼を分けて使うのが普通です。茶壼の形もとりどりですので、例えば青茶用の茶壼でも、固く丸めた烏龍茶には茶葉が回る球型の茶壼が合います。長い茶葉の烏龍茶では平べったく口の広い茶壼が合います。こうしてみると結局は茶葉ごとに茶壼を用意するようになってきます。
中国茶は、多彩な茶葉と茶器を誇ります。
そのときの気分に合わせて茶葉を選ぶのが無上の喜びです。
茶葉が替われば、茶壼も替えるのが楽しいものです。
茶壼のなかで最高といわれる茶壼が「宜興紫砂の茶壼」です。
限定されたれた用途の茶壼ながら、宜興紫砂壼は、多彩なデザインや精巧な技術に裏打ちされ、芸術品としての価値をもつ茶壼が数多く、中国を代表する美術の一分野を形成しています。
有名な作品は美術館に集められ、市井にもあまたの収集家がいます。

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紫砂器の茶壼を紫砂壺と言い、茶壼の中でも最高の道具とされています。

紫砂(しさ)は、中国江蘇省の宜興(ぎこう)で産出する深い紫色をしている土のことで、この紫砂で作った紫砂器の中でも茶壼は特に有名です。
この紫砂器の中の茶壼を紫砂壺と言い、茶壼の中でも最高の道具として昔から珍重されてきました。
紫砂壺がお茶を淹れるための最高の道具といわれるのは、その土が独特だからです。
宜興の紫砂の砂壺は釉薬をかけず素焼きです。
紫砂を使って焼いた素焼きの器の中には気孔(穴)ができます。これらの気孔がお茶のあくや渋みを吸収し、お茶をおいしくしてくれます。
初めて紫砂器を使用する前はまず、洗剤を使わずによく水洗いをして、茶葉を入れた鍋で1時間ほど煮込み、お茶によくなじませます。
洗剤は絶対に使ってはいけません。せっかくの砂器が台無しになります。
そのあと、紫砂器をお茶に一日程度浸け込んでから使用します。
新しいフライパンを使い始めるときに、油を入れて焼きこみますが、アレと同じ感じですね。
砂器を使い込んできますと、茶の光沢が現れるようになりますし、コーヒー豆で磨きこんだ喫茶店のカウンターのように、砂器がお茶の香りを放つようになります。
わが子を慈しむように長年にわたって手塩にかけて育て上げます。養壼といいます。
使いこむほどに味わいが増す紫砂壺は、代々親から子に伝えられる家宝なのです。

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